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Coluboと会計報告その2
一般社団法人Coluboの会計報告について、東京都が再調査した結果が判明しました。手ぬるいという言葉が浮かんでくる内容でした。
都監査事務局の発表によると、都が会計報告を再調査したところ認められない経費を約192万円確認しました。これを除いた経費の実績額は約2,713万円となり、団体には事業の委託料として上限額いっぱいの2,600万円を支出することを決定しました。一部の経費を認めなかった理由は、管理台帳への誤記や支出の証拠書類としては不十分だったためなどとしました。また、委託料の返還を請求しなかったのは、経費の実績額が委託料を超えていて、過払いはなかったからということでした。
再調査の対象となった「Colabo」は、「東京都若年被害女性等支援事業」を都から、事業費2,600万円で受託しています。都に提出した令和3年度分の会計報告に不正があったとする住民監査請求があり、都監査委員は会計報告の一部に不当な点があることを認め、都にこの事業の経費を再調査し、委託料に過払いがあった場合は返還を請求するよう勧告していました。
都監査委員から対応措置を講ずるよう求められた都は認められない経費があることを確認したものの、最終的な事業委託費は満額を支出すると決めました。会計報告に一部いい加減な点はあったけれども、他の部分は信用できるから、委託費は上限額いっぱいまで支払いますよ、というのはなんと寛大な判断ではありませんか。次からはきちんとして下さい、というよいうな指導は入ったかもしれませんが、手ぬるい話です。自分の団体が認められない会計書類を提出しても、修正や指導などを受ければ補助金、委託料を満額ゲットできるなんて甘い想像はしないことです。
今回の件で住民監査請求をした一般人男性は、会計報告の一部に不当な点があったと認めた都の監査結果を不服として住民訴訟を提起しています。不当な点を一部しか認めなかった監査結果には納得がいかないので、都の再調査結果と合わせて、司法の判断を仰ぎたいということのようです。都が同事業の実施を委託している「Colabo」以外の3団体の会計報告に対しても住民監査請求をしたといいます。そして、住民訴訟も検討していくそうです。この問題を注視していきたいと思います。
今回の問題に関心のある方は、一般人男性が運営するYouTubeの「暇な空白チャンネル」(https://www.youtube.com/@himanakuuhaku)で確認してください。また、「Colabo」ホームページ(https://colabo-official.net)には指摘に対する反論が掲載されていますので、併せて確認してください。東京都監査委員のホームページ(https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp)でも、この住民監査請求の監査結果や都が講じた措置を確認できます。
2023年3月13日